舌側矯正が有効な歯並びは?
舌側矯正は歯の裏側に矯正装置をつけることによって、表側に装置をつける場合とは異なる歯の動きが可能となります。
(1)上下顎の前歯が前にでている歯並び(上下顎前突)
前歯をひっこめる必要のある歯並びでは犬歯から犬歯6本をまとめて奥に移動させていくため、移動が早い場合がある。また歯の表側に装置がないため、口唇の変化がわかりやすい傾向があります。
- ご説明
-
主訴: 上の歯が出ている 診断名: 上下顎前突 初診時年齢: 22歳 治療内容: 舌側矯正 装置名: マルチリンガルブラケット(Kurz7th) 抜歯非抜歯: 抜歯[上顎左右側第一小臼歯、下顎左右側第二小臼歯] 治療期間: 3年程度 費用の目安: 1,200,000円程度 リスク・副作用: 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります
(2)下の前歯が上の前歯にかぶさりすぎて見えない歯並び(過蓋咬合)
歯の裏側に矯正装置をつけることによって、装置と下の前歯が当たることによって 下の前歯が圧下されやすく、臼歯が挺出されやすいため、かみ合わせを浅くする必要がある歯並びには有効です。※ガミーフェイシャルの場合には、矯正歯科用アンカースクリューの併用をおすすめします。
- ご説明
-
主訴: 噛み合わせが深い 診断名: 過蓋咬合 初診時年齢: 23歳 治療内容: 舌側矯正 装置名: マルチリンガルブラケット(Kurz7th) 抜歯非抜歯: 抜歯[上顎左右側第一小臼歯] 治療期間: 2年半 費用の目安: 1,200,000円程度 リスク・副作用: 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります
(3)上顎の前歯または歯列全体が前に出ている歯並び(上顎前突)
上の歯列だけを小臼歯の抜歯治療で引っ込める必要のある歯並びでは犬歯から犬歯の6本をまとめて奥にひっこめることができる舌側矯正治療では治療しやすい。
- ご説明
-
主訴: 前歯で物を噛み切れない 診断名: 上顎前突 初診時年齢: 26歳 治療内容: 舌側矯正 装置名: マルチリンガルブラケット(Kurz7th) 抜歯非抜歯: 抜歯[上顎左右側第一小臼歯] 治療期間: 2年半 費用の目安: 1,200,000円程度 リスク・副作用: 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります
(4)歯と歯の間に隙間がある歯並び(空隙歯列)
隙間のある歯並びはかみ合わせが深い歯並びであることが多いため、上記の理由で舌側矯正治療が有効です。
- ご説明
-
主訴: 上の前歯の隙間が気になる 診断名: 正中離開を伴うAngle ClassV症例 初診時年齢: 20歳 治療内容: 舌側矯正 装置名: マルチリンガルブラケット(Kurz7th) 抜歯非抜歯: 非抜歯 治療期間: 2年 費用の目安: 1,200,000円程度 リスク・副作用: 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります
(5)奥歯が咬みあっていない(鋏状咬合)
上の奥歯が外側にでて、下の奥歯が内側にある歯並びは舌側に装置をつけると動かしやすいことがあります。
- ご説明
-
主訴: 奥歯の咬み合わせが気になる 診断名: 鋏状咬合 初診時年齢: 27歳 治療内容: 舌側矯正 装置名: マルチリンガルブラケット(STb) 抜歯非抜歯: 非抜歯 治療期間: 2年 費用の目安: 1,200,000円程度 リスク・副作用: 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります